当院の取り組み その1:スタッフ教育について 院長コラム#017

2022.02.21 院長コラム

院長の吉冨です。今回は当院の取り組みについて紹介いたします。

安全なお産を皆様に提供するために、当院では定期的に助産師・看護師のスタッフ教育を行っています。

スタッフ教育の必要性

 妊婦さんは体調を崩しやすく、時には命に関わる状態に陥ることがあります。
また、お産中はお母さんも赤ちゃんもいつ緊急事態が起こるかわかりません。
そんな中で、我々は産科のプロフェッショナルとして、いつでも適切に対処できるように準備をしておく必要があります。
安心して当院でお産をしてもらえるように、病院が一丸となって、日々努力をしています。

 

当院のスタッフ教育の特徴

 当院のスタッフ教育には大きな特徴があります。
まず、私をはじめとした医師・助産師に新生児蘇生法専門インストラクターがいるため、定期的に新生児蘇生を学ぶことができ、資格の取得・更新もできます。
また、産科救急対応の教育プログラムであるALSOの認定インストラクターの資格も取得しているため、積極的にシミュレーション教育やグループディスカッションを導入しています。
座学による知識だけでは産科の救急には対応できません。
できる限り、現場の状況に沿った教育を行うことによって、迅速で適切な対応がとれるようにしています。

また、当院では無痛分娩を行っています。
私が周産期専門医である反面、産科麻酔の教育を受けた上での麻酔科標榜医でもあることから、無痛分娩の管理における院内教育にも力を入れています。

 

スタッフ教育後の復習

 一度の院内勉強会だけでは到底すべてを網羅することはできませんし、時間が経てば忘れていきます。
日々の診療で悩んだことや知識の共有を図るべく、個人的に指導や教育を行うこともありますし、個々の症例でのミニ勉強会や振り返りを不定期に行うこともあります。気を抜かず、常に最良の対応ができるよう、日ごろからステップアップをできる環境にしています。

 

続けていくことの意義

 お母さんや赤ちゃんの緊急事態はできれば起こってほしくはありません。
しかし、お産の現場では常に緊張感をもって対応する必要があります。
当然、緊急事態が起こる頻度は多くありませんが、それゆえ、対応の仕方を忘れてしまったり、もたついたりしてしまうものです。
スタッフ教育は定期的にかつ、継続してこそ真価を発揮できます。これからも質の良いスタッフ教育が続けられるよう私も工夫が必要だと思う今日この頃です。