妊娠中の頭痛について 院長コラム#014
2021.11.22 院長コラム
院長の吉冨です。今回は妊娠中の頭痛について書こうと思います。
頭痛の原因は様々であり、一概には言えませんが、今回は主に多くの相談をいただく良性の頭痛について紹介したいと思います。
参考にしていただければ幸いです。
頭痛の原因
頭痛の原因には様々あります。その中でも妊婦さんにとって命に関わる頭痛もありますが、頻度は当然多くはありません。頭蓋内に血管病変(脳動脈瘤やもやもや病、脳動静脈奇形など)があるものは危険な頭痛の代表的な原因です。
妊娠前から頭痛があったり、長く持続したり、程度の強いものはMRI等で精査を行い、危険な病気がないことを確認しておくことがベストです。
それではよくある良性の頭痛について解説します。
多くの良性頭痛はホルモンバランスの変化や運動不足、疲れ、ストレスなどにより引き起こされます。
良性の頭痛には大きく「偏頭痛」と「緊張型頭痛」の2種類に分類されます。
原因が真逆であることから、自分がどちらのタイプの頭痛なのか見極めて対処することができれば、より一層安心が得られ、症状の早い緩和も期待できます。
偏頭痛
脳の血管が拡張されることが原因で、吐き気や嘔吐、肩こり、こみかめや目の周辺の痛み等を伴う事が多いです。
痛む場所を濡れタオルなどで冷やして、暗い部屋で休むと症状が和らぎます。
カフェインの少量摂取もおすすめです。1日2-3杯程度であれば、コーヒーや紅茶、緑茶を楽しんでも良いです。
比較的、鎮痛剤が効きます(鎮痛剤については院長コラム#011を参考にしてください)。
緊張型頭痛
血管の収縮が原因で、後頭部から首筋にかけて頭全体にしめつけられるような痛みが起きます。
妊婦さんに多い頭痛で、鎮痛剤は効きにくいです。患部を温めると痛みが緩和されます。
日頃の運動やストレッチ、首や肩のマッサージも効果があります。
妊婦さん用のサプリメント(ビタミンB群を含むもの)も効果があり、おすすめです。